更年期のデリケートゾーンケアをサポート、トラブルを防ぐフェムケア習慣

 

 

更年期世代にはデリケートゾーンが気になるところ

 

 

私が最初にデリケートゾーンの不快症状を感じたのは、自転車のサドルが痛い、ナイロンの下着の刺激が辛い、お風呂に入ったときに沁みてびっくりした・・ということがありました。


自転車には乗らない(危ないし)、下着は綿に変更(おしゃれ度をあきらめる)、お風呂に入って沁みたのは1回きりで収まりました。

 

 

まだまだ月経の不順もなく、更年期の自覚も全くなかったころです。

 

 

今思えばエストロゲンの量が減少し始めたころだったのでしょう。

 

 

更年期になると、デリケートゾーンのトラブルが生じる原因は、ホルモンバランスの変化により皮膚や粘膜の乾燥、薄化、弾力の低下が起こるためです。

 

 

また加えて、月経が不順になってくると、たとえば間隔が短くなる、出血している日にちが多いとなると長い間血液が付着していたり、ナプキンをあてている時間が長くなることにより一層トラブルを起こしやすくなります。

 

 

 

これにより、かゆみや痛み、炎症のリスクが高まり、適切なケアを行わないと不快感が増してしまいます。

 

 

また、膣の自浄作用も低下し、細菌感染や炎症を引き起こしやすくなるため、専用の洗浄剤や保湿ケアが重要になります。

 

 

 

 

 

デリケートゾーンのお悩みは、なかなか人には言えないものです。

 

 

でも、健康や美容に関わるサービスを提供してくれる人には打ち明けやすいものです。

 

 

 

もし相談されたら、以下のようなデリケートゾーンのお手入れの仕方を話し、サポートしてください。


①お客様の悩みに寄り添い、適切なケアを提案する

  • ②デリケートゾーン専用の洗浄・保湿方法をアドバイスする

  • ③自宅でのケア方法を伝え、継続的なサポートを行う

 

 

ではデリケートゾーンのお手入れについて詳しくお伝えしますね。

1.デリケートゾーンが気になる時の排尿の仕方

 

① 少し前かがみになって排尿する

 

 

更年期に入るとデリケートゾーンも変化します。

 

 

顔と同じようにシワやたるみが出てきます。

 

 

また、排尿の勢いも弱くなり、外陰部に尿が付着しやすくなります。

 

 

その尿が、シワやたるみに残ったままショーツに付着すると、臭いの発生源になります。

 

 

 

尿の付着を減らすために、少し前かがみになって排尿するのがお勧めです。

 

 

前かがみになると、尿が前に向かって出やすくなります。

 

和式のトイレの姿勢を思い出してもらうと分かりやすいかもしれません(和式を使ったことのない方もいますね、きっと)

 

 

実際にこの姿勢をお見せすると、次回のトイレの時から実践してもらえます。

 

 

 

② 拭くときは、ペーパーを押しあてて尿を吸い取らせる

 

 

 

お顔の手入れでは、「こすらないように」と言われます。

 

 

デリケートゾーンも同じで、強くこすると刺激になってしまいます。

 

 

シワに残った尿をトイレットペーパーにしみこませるようにしましょう。

 

 

場所を変えながら、前から後ろへ順に行ってみてください。

 

 

 

③ ウォシュレットを活用する

 

 

 

デリケートゾーンの衛生を保つために、ウォシュレットを活用するのも効果的です。

 

 

ただし、以下のポイントを守るようお話しましょう。

 

 

 

  • 水圧は弱めに設定する → 強い水流は粘膜を傷める可能性があります。
  • 使用時間は短め(3〜5秒) → 使いすぎると乾燥しやすくなります。
  • 温水の温度はぬるめ(35〜37℃) → 熱すぎると刺激になります。
  • 外陰部のみ洗う → 膣の自浄作用を損なわないため、膣内への使用は避ける。
  • 使用後は軽く拭き取る、または保湿する → 洗い流した後は、デリケートゾーン専用の保湿クリームやオイルでケアすると良い。
  • ノズルの定期的な清掃を行う → 雑菌の繁殖を防ぐために、清潔に保つことが重要。

 

 

④ 優しく洗い、保湿する

 

 

更年期に入ると、おりものの減少によりショーツへの付着が少なくなります。

 

これはエストロゲンの減少が原因であり、特に臭いや不快感がなければ、毎回石鹸で洗う必要はありませんが洗うときは以下のことに注意しましょう。

 

 

  • 低刺激性の洗浄剤を使用する
  • ゴシゴシこすらず、優しく洗う
  • 洗浄後はペーパーで押さえるように水分を取る
  • お風呂上がりに保湿クリームを塗る

 

 

 

⑤ デリケートゾーン専用の石鹸や保湿クリームの選び方

 

 

適切なケア用品を選ぶことで、デリケートゾーンの健康を保つことができます。

 

 

 

<石鹸の選び方>

 

  • 弱酸性(pH4〜5程度)のものを選ぶ → 膣の自浄作用を維持し、刺激を減らす。
  • 無香料・無添加のものを選ぶ → 香料や防腐剤が刺激になることがある。
  • 天然成分配合のもの → アロエベラやカモミールなど、保湿や鎮静作用のある成分が含まれているものが望ましい。

 

 

<保湿クリームの選び方>

 

 

  • デリケートゾーン専用のものを選ぶ → 体用のクリームでは刺激が強すぎることがある。
  • オイル成分が含まれるもの → ホホバオイル、スクワラン、ヒアルロン酸などが含まれていると保湿効果が高い。
  • 低刺激で肌に優しいもの → アルコールフリー、無香料のものが安心。

 

適切なケア用品を選ぶことで、デリケートゾーンの健康を保つことができます。

 

 

 

 

2.デリケートゾーンが気になる時の下着の選び方

 

 

 

 

  • 通気性の良い素材(綿・シルク)を選ぶ → 蒸れを防ぎ、雑菌の繁殖を抑える。
  • 締め付けの少ないデザインを選ぶ → 血流を妨げず、快適な着心地を確保。
  • 吸湿性のあるパッドやおりものシートを活用する(こまめに交換)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3. 膣や肌の乾燥を防ぐための食生活と水分補給

 

  • エストロゲンを補う食品を摂る → 大豆製品(豆腐、納豆、豆乳)、オメガ3脂肪酸(青魚、えごま油)、ビタミンE(ナッツ類、アボカド)。

 

  • 水分をしっかり摂取する → 1.5〜2Lの水を目安にし、膣や肌の乾燥を防ぐ。

 

 

 

4.デリケートゾーンが気になる時の適度な運動と血流改善

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  • 骨盤底筋トレーニングを取り入れる → ケーゲル体操やスクワットで膣周辺の筋力を強化。

 

 

 

  • 冷えを防ぐ工夫をする → 冷たい飲み物を控え、温活を意識する。

 

 

 

  • ウォーキングやストレッチを習慣化する → 血流を促進し、デリケートゾーンの健康をサポート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5. デリケートゾーンに気になる症状がある場合は婦人科を受診するよう勧める

 

 

 以下のような症状がある場合、GSM(閉経関連泌尿生殖器症候群)の可能性があるため、早めに婦人科を受診しましょう。

 

 

 

  • 膣がヒリヒリして痛い → 膣炎や萎縮性膣炎の可能性。

 

  • おりものに異常がある(色・におい・量の変化) → 細菌性膣炎やカンジダ症の可能性。

 

  • かゆみが続く、または強い → アレルギーや感染症のサインかも。

 

  • 排尿時に外陰部がしみる → 尿路感染症や膀胱炎の可能性。

 

  • 性交時に痛みを感じる → 膣の乾燥や萎縮の影響が考えられる。

 

  • 出血しやすい、または不正出血がある → ホルモンバランスの乱れや疾患の可能性。

 

 

デリケートゾーンのトラブルは生活の質に影響を与えます。

 

 

集中力が低下したり、パフォーマンスが落ちたりすることもあります。


適切な対処法をいつ相談されてもいいいように、いつでもきちんとお話できるようにしておきましょう。